疲れ果てているのに、家族の問題や支払いについて、対人関係などを気にかけながらずっと眠りにつくことができない。あるいは、子供たちの様子を見るために何度も起きてしまう。こんな状況、聞き覚えはありませんか?
もしそうであれば、あなたは一人ではありません。全米睡眠財団の調査によると、アメリカ人の半数以上が何らかの睡眠不足に悩んでいます。夜寝付けない理由は数え切れないほどありますが、女性の場合は特に、複雑なホルモンの変化が関係している可能性があります。実際、多くの女性が、寝汗がひどくて眠れないと報告しています。
では、どうすればいいのでしょうか? 睡眠の謎を解くために、産婦人科医でありホルモンの専門家である私がお手伝いします。
なぜ安眠できないのか?
まず第一に、なぜよく眠れないのか? その問題の真相に迫りましょう。更年期や更年期の女性であれば、生殖期からの重大な移時期に伴ってエストロゲンとプロゲステロンが乱高下することがあります。これらのホルモンの変化は、ストレスレベルや気分から体温、さらには呼吸まで、すべてに影響を与えます。そして、ご想像の通り、概日リズム(睡眠-覚醒サイクル)を混乱させることもあります。これらの症状は早い場合は30代半ばから始まる可能性もあるのです。
これらが意味することは、とにかく私たちの多くが十分な睡眠を取れていない、ということです。寝ていたとしても何度も目が覚めてしまう、落ち着きのない睡眠になってしまうことも含めて。また早くに目が覚めてしまい、眠りに戻れなかったりすることも。結果、一日中、眠くて、昼寝をしたくなるような状態になるかもしれません。
このような睡眠の問題は、ゆくゆくあなたの健康全体に影響を与えてしまいます。どこかのタイミングで対処しなければなりません。私自身もそうでした。ある日、私は立ち止まり、深呼吸をし、”睡眠問題を解決して、再び良い夜の休息を得よう”と自分に言い聞かせたのです。
睡眠を優先させるようにしてからは、多くの人の睡眠に関する重要なことを学び始めました。そして、この問題を克服するためのいくつかの素晴らしい戦略を発見しました。
より良い睡眠のための7つの戦略
より良い夜の休息を取るために役立つと考える、7つの重要な点をまとめました。是非これらを試してみてください。毎晩ぐっすりと眠れて、必要な休息が取れる状態に戻れることを願います。
1. 食生活を見直してみよう
食事は私たちの睡眠パターンにも影響を与えます。これは見落とされがちですが、それを裏付ける科学的データがあります。夕方以降に糖分や脂肪、炭水化物を多く摂っていると、よく眠れないことがあります。さらには、高炭水化物の食事に加えてレストレスレッグ症候群や動悸、ほてりなどの他の問題を組み合わせてしまうと、ぐっすり眠れなくなってしまいます。
私自身に最も効果的だったのは、ケト(ケトジェニック)・グリーンダイエットです。炭水化物が少ない食事療法であり、血糖値のバランスを整えるのに役立ちます。ご存知の通り、血糖値の乱高下は睡眠を含めて私たちの健康に様々な悪影響をおよぼします。ケト・グリーンの食事療法はホルモンレベルを調整するのにも役立ち、さらには概日リズムをリセットするのにも効果的です。
2. ナチュラルな睡眠補助剤を試してみよう
今、市場では沢山のナチュラルな睡眠補助剤があります。中には健康的ではないものもあるため、ラベルをきちんと読むことが重要です。不眠症に悩む人にお勧めしたいお気に入りの一つは、バイオアイデンティカルで「ナチュラルなホルモン」(「合成ホルモン剤」とは異なる)、これは体の中に元々あるホルモンと、化学的に全く同じホルモンのことを指し、つまり「生体同一性ホルモン」のプロゲステロンです。ホルモンバランスの乱れや気分の問題にも効果があり、経口剤として、または皮膚に適用されるクリームとして得ることができます。すぐに睡眠パターンだけでなく、全体的な気質の改善も見られるはずです。
他には、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)(タンパク質のビルディングブロックL-トリプトファンの化学的副産物)をお勧めすることがあります。この薬には多くの有用性があり、副作用も少ないと言う素晴らしい結果が報告されています。経口摂取すると、5-HTP はセロトニンに変換され、メラトニンに変換されます。メラトニンのレベルが高くなると、睡眠の深さと質が向上します。就寝直前の空腹時に服用するのが最適です。典型的な投与量は50~200ミリグラムの範囲です。一部の方からは、5-HTPと一緒にビタミンB6を服用し、より良い結果を報告しています。
これに加えて、毎日日没頃にメラトニンの1~3ミリグラムを摂取することもできます。就寝時ではなく、なるべく夕方の早い時間に服用するとより効果があると報告されています。マグネシウムL-スレオネートもまた、回復効果の高い睡眠を可能とさせるためのサプリメントです。
3. 午後9時までにすべての電子機器の電源を切る
これについては考えたことがある方も多いと思います。一日のストレスや活動から、真に距離を置くためにはすべてのデバイスの電源を切ることが大切です。パソコンやスマートフォンも含まれます。これらのデバイスは自然な日常生活で目にするものよりもはるかに明るいLED画面を持ちます。そして、明るい光は概日リズムやメラトニンの生成、ひいては睡眠パターンを乱す可能性があるのです。
どうしてもこれができない場合は、F.luxと呼ばれるアプリをお勧めします。画面上のブルーライトを減らし、あらかじめプログラムされた特定の時間に設定することができ、コンピュータ画面をその時間の自然な明るさに見せることができます。例えば、外が朝なら、朝に見るような自然の光を真似ることができます。 ブルーライトは、私たちの目に対して今は夜ではないことを教えているので、体はメラトニンを生成しなくなります。他にもブルーライトを遮るメガネやiPhone用のブルーライト遮光スクリーンなどのガジェットが市販されていますので試してみてください。
4. 刺激物をカット
夜にワインを楽しんだり、砂糖入りのお茶やコーヒーを飲む方もいるでしょう。私たちの多くはそんな悪い習慣を持っています。ただし、お酒を飲むと最初は眠くなりますが、アルコールは睡眠サイクル、特にレム睡眠(夢を見る眠り)を乱します。人間は誰でもレム睡眠を必要としています。清々しい気持ちで目を覚まし、一日の準備ができるようにするためです。
5. オキシトシンを増やす活動をする
オキシトシンは「絆」ホルモンとして有名です。人生を楽しむときに分泌されます。シンプルですね。大切な人とハグしたり、ペットと遊んだり、笑ったり。温かい友情を築く。セックスとオーガズムを楽しむ。これらすべての活動は、オキシトシンの分泌を促します。この「絆を結ぶ」ホルモンには、心を落ち着かせる効果があり、世界との平和で穏やかな感情を抱かせます。平和であり、愛されていると感じるときに、生活の質を高め、睡眠のパターンも改善できるのです。
6. 睡眠のオアシスを築こう
寝室はあなた自身のプライベートな隠れ家であり、リラックスできる場所でなければなりません。私たちは皆、自由な空間、仕事や対応に追われない場所を必要としています。いくつかの工夫を通じて、そのようなリラックスした環境を築けると言う研究があります。部屋の温度を快適なレベル(約18℃)に保ち、夜寝る準備ができたらすべての照明を消します。遮光された非常に暗い部屋は睡眠を改善し、ほてりを減らすのに役立つ可能性もあります。
寝室でテレビを見たり仕事をしたり、その他の活動に使うことについては賛否両論ありますが、多くの専門家は寝室を寝るときだけに使うことを推奨しています。また、寝室をごちゃごちゃとさせないことも大切です。寝室があなた自身の個人的なオアシスのように見え、感じられる時に、良く眠れるようになるでしょう。自分だけのスペースが必要ですね。
7. 夜のヘルシーな儀式を確立しよう
忙しい一日の後に心を落ち着かせるためには、少しばかりの努力も必要です。リラックスできるための夜の儀式を自分なりに設定してみましょう。カモミールティを飲んだり、ラベンダーのエッセンシャルオイルを使ったり、リラックスできる音楽を聞いたり、瞑想をすることなども人気です。また、筋肉をやさしくストレッチしたり、短い散歩をしてみるのもいいでしょう。深い呼吸と瞑想は、ホルモンの調整を助けてくれるので、体の自然なリズムをサポートしてくれます。
誰もが最高の睡眠をとれた時の気分を知っているかと思います。正しい食事と睡眠をとっていれば、私たちの身体は良い状態になります。睡眠の質を高めることで、健康全体に良い変化がもたらされることにも気付くかもしれません。
出典:mindbodygreen
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