人と地球に優しい「スローファッション」とは?

ファッション業界には、本当に多くの課題があります。同時に、新たなデザイナーやクリエイター、イノベーターたちがそれら多くの問題解決に取り組んでいます。彼ら彼女らの努力を象徴する包括的な活動の一つが”スローファッション運動”です。この記事では、スローファッション運動が何を意味しているか、なぜ必要なのか、そしてそれをサポートする方法について説明します。

スローファッションとは?

まず、スローファッションとは何かについて話しましょう。スローファッションの核心となるものは、ファストファッション ー つまり社会的・環境的な影響の大きい、安価で粗悪な衣料品を製造する業界− に反対することです。

スローファッション自体には明確な定義はありませんが、人と地球を優先する、より丁寧で心のこもった買い物を指しています。消費者によっては、中古品を買うことや、買う量を減らすこと、天然素材を優先する、あるいはこれらの組み合わせを意味することもあります。

「スローファッションとは、自分のニーズが何であるかを本当に理解し、そのニーズを満たすために最適な製品を見つけることです」と、エシカルなハンドバッグブランド、behnoの創設者でクリエイティブディレクターのシヴァム・パンジャは語ります。

「私にとってスローファッションとは、自分の消費についてよく考えることなのです」と、FITのファッション教授であり、Born Again Vintageのデザイナーでもあるブリジット・アルティーゼも同様に言います。「買う前に考えて、そのプロセスをゆっくりとさせることなのよ」。

なぜファストファッションはそこまで有害なのか?

ファストファッション産業は、服(そして場合によっては、服を作る人)を使い捨てるように扱っています。

大量の水、染料、油、そして時には化学物質を素早く循環させ、低価格で売れるが長持ちするようには設計されていない服を作り、そして、人々が益々服を早く買い続けたくなるような方法で販売しているのです。

派手な広告キャンペーン、季節ごとのファッションショー、そして常に変化するトレンドは、ここ数十年の間、人々の新しい服への欲求を劇的に高めてきました。エレン・マッカーサー財団の報告書「新しい繊維経済」によると、2000年以降、世界の衣料品利用率(衣料品の着用回数)は36%減少し、衣料品の生産量は2倍になりました。

「ファストファッションの最大の問題は、生産量の多さそのものです」とアーティス氏は言う。「生産に使用される有害な化学物質は長年にわたって一貫してきましたが、変わったのは、その生産量が劇的に増えていることです」。

さらにこの大量の生産量増加を支えるために、一部の企業はサプライチェーンで手抜きをしています。 現在、世界中で何百万人もの衣料品労働者が、わずかな給料で危険な、時には命に関わるような条件で働いているのです。

ファッションの消費量を減らすにはどうすればいいのか?

ファッション業界は多くの問題を抱えているため、社会的インパクトを軽減する方法は一つではありません。これをポジティブに捉えると、自分の価値観、予算、時間の制約に基づいて、自分なりの方法を見つけられるということです。スローなファッションの未来をサポートするために、業界関係者が推奨する戦略をいくつか紹介しましょう。

1. アンチ石油? 天然素材を探しましょう

ポリエステルやナイロンなどの合成素材は石油から作られているため、洗濯機に通すと小さなマイクロプラスチックが水道に浸出してしまう可能性があります。自然で再生可能な素材、特に農薬を使わずにすぐに栽培できるものは、環境への影響が少ない傾向にあります。ヘンプ、竹、ウール、リネン、オーガニックコットンなど、環境に優しい素材を優先しましょう。菜食主義者でない限り、レザーは合成繊維よりも資源消費量が少なくて済みます(加工方法にもよりますが)。

ここで重要なポイントがあります。この記事で提唱されるすべてのポイントと同様に、ただ項目をチェックして、すぐにカートに追加し、購入して終わりとなるような問題ではありません。目を引くようなオーガニックコットンのシャツなどを見つけたら、例えば、さらに深いレベルまで探索し、綿がどこから来ているかも確認してください。そしてそれがどのように栽培されたか、どのようにそれが処理されたかも確認しましょう。忘れないでください。これは「スロー」な、時間のかかるプロセスなのです。

「服がどこから来ているのかに興味のある人には、綿花の影響からウールやカシミアのサプライチェーン、新しい服に使われる水の使用量など、本を読むようにアドバイスしています」と、Anne James NYのデザイナー、アン・ホワイティングは言います。「サプライチェーン全体を理解することで、持続可能な変化を可能な限り実行し、支援することの重要性に気づくことができます。」

2. フットプリント(環境負荷)を意識する前にできることは? 中古品やヴィンテージ品を買いましょう。

「衣服に第二、第三の命を吹き込むことで、水、エネルギー、染色や加工に使用される化学物質を節約することができます。」Biomimicry Instituteのデザインチャレンジのディレクターであるミーガン・シュクネヒトは、中古品を買うことの価値について語っています。中古品を買うということは、何人もの人に何度も着てもらえるようにデザインされた耐久性のある服に一票を投じていることにもなります。

確かに古着の世界は少し圧倒されてしまうことがあるかもしれませんが、ベテランのヴィンテージショッパーであるアルティーゼ氏は、目標を持って古着ショッピングに行くことをお勧めしています。気が散らないようにソロショッピングをすること。そして、サイズは作品がどれくらい古いかによって異なりますので、常に試してみることが大事です。

3. ゼロウェースト?(ごみゼロ運動)最終的にどうやって処分するかを考えて服を買おう

ファストファッションが衣類を使い捨てとして扱うのに対し、スローファッションは素材としての価値を認識しています。ファッションに当てはめると、リサイクルとは、古着を同じような価値のある新しい服に変えることを意味します。繊維は分解されると強度と品質を失う傾向があるので、これを行うのは本当に難しいのですが、「For Days」、「Everywhere」、「Opus Mind」などのいくつかのブランドが実験を始めています。

最近では、ほとんどの擦り切れた衣類はダウンサイクルされ、断熱材やボロ布のような価値の低い素材に変えられていますが、これは埋め立て地に送られるよりはまだマシです。

衣類を購入するときは、着用を終える際に、それをどう処分するかを検討してください。それをダウンサイクル化するためにどこかに送りますか? またはそれを寄付したり、再販することができる程、それは十分に高品質ですか? 前もってこれらの質問をすると、買うものがシフトしていくかもしれません。

皆で問いかけましょう。そして、漠然として曖昧で根拠のない主張には気をつけましょう

ファッションブランドのウェブサイトを見る際には、そのブランドの3つの主要なカテゴリー(素材、製造者、サプライチェーン)について書かれているか確認しましょう。また、飾りの様に思える言葉や根拠のない言葉には注意が必要です。「大まかで曖昧な表現は要注意です」とプンジャ氏は言います。「しっかりとした取り組みを行っているブランドは、実際のサプライチェーンについてもっと多くのことを詳しく述べるはずです。一文や二文で書くのではなく、プロセスの説明です」とプンジャ氏は言います。

例えば、ある企業が自社の服はアメリカ製だと言った場合、工場はどこにあるのでしょうか? 工場は自社で所有しているのか、それとも他の会社と共有しているのか? 工場の労働者はどの水準の賃金を得ているのか? これらの詳細が会社のサイトに記載されていない場合は、問い合わせてみることを検討してみてください。創業者であるプンジャ氏は、ブランドに質問をするために多くの人が書き込みをすればするほど、そのブランドが回答を公開する可能性が高くなるという事実を、自身が創業者であることから、保証することができます。

これも誰もがすべきです。買うものに対して、慎重に

ほとんどの人の場合、特に服の着用期間が世界平均の4分の1しかないアメリカでは、スローに買い物をするということは、買い物量も減ると言うことになります。アルティーゼ氏によると、持続可能性に向けた最良の小さなステップは、1ヶ月間(またはそれ以上、現在の買い物習慣にもよりますが)服を買わずに過ごすことだそうです。「何も買わずに過ごすことができることを一度知ると、あなたは実際に無駄に購入している、というマインドの持ち方が生まれます」と彼女は言う。

最初の1ヶ月の買い物凍結期間から、あなたのクローゼットは、既にあるものでちょうど良いことがわかるかもしれません。課題が何であるかが特定されてから、それを埋めることができる服をじっくり、時間をかけて見つけましょう。何度も何度も着たくなるようなものを探しましょう。覚えておいてください、その値段段相応のものを買うことになると。低コストのものは通常低品質(および、低再販価値)であることを意味します。


最後の注意点

誰もが上記の様な方法で丁寧に買い物をする余裕を持っているわけではないことは事実です。多くの人は、自分が着る服にすごくこだわる余裕はありません。完璧な服や耐久性のあるものを探したりする時間であったり、デザイナーによる高級なアイテムに費やすお金を持っていません。ただ、もし持っている場合は、その購買力を使って、より多くの人にとってフェアで、公平で、持続可能なファッション産業を支持する責任があります。

出典:mindbodygreen

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