マインドフルネスを実践して優勝! NY TIMESも注目した在日米軍基地の高校生アメフトチームの躍進

神奈川に位置するアメリカ陸軍基地、キャンプ座間の学生スポーツチームにマインドフルネスを教えるカルメン・ミドルトンさん。同基地のアメリカンフットボール部では、彼女の指導のもと、マインドフルネスをベースにしたアスリート向けプログラムを2年間実践。その結果、昨年は日本と韓国の米軍基地のチームからなる地区大会で優勝を果たし、その功績がNY TIMESでも取り上げられました。米軍基地の学生スポーツチームがマインドフルネスを取り入れた経緯やその効果など、カルメンさんに話を聞きました。

――まずは、カルメンさん自身がマインドフルネスを始めたきっかけを教えてください。

「2014年くらいに8週間のMBSR(マインドフルネスストレス低減法)を受講しました。受けてみた結果、マインドフルネスはとてもよかったのですが、その後、自分の習慣にはなりませんでした。その後、米軍基地の学校で学習障害がある生徒などに教えることになったんです。それと同時に、スポーツ部活動のディレクターにもなりました。全ての部の国際試合の申し込みをしたり、試合のスケジューリングを組んだりと、2年間とても忙しくてものすごくストレスを抱えてしまいました。それで、マインドフルネスをまたやり出したんです。自分のために”慈悲の瞑想”をたくさんやりましたよ(笑)。それぞれの部のコーチたちからの要求がすごすぎて、彼らに慈悲を送りたかったんです(笑)。それから、「Mindful School」というコースもいくつか受講しました。私はMBSRの8週間のコースをすでに受けていたので、「Mindful School」のいくつかのクラスは受ける必要がなかったのでよかったですね」

――基地の学生スポーツ部の生徒たちに教えるようになった経緯は?

「たまたまだったんです。アメフトチームが青森の三沢基地に遠征することになり、メンバーに女の子がいたので、私が監視役として同行することになったんですよ。ロッカールームにいるチームメンバーを見て、マインドフルネスをチームにやってみようかしらって思って、呼吸瞑想をみんなにやってもらったんです。そのシーズン中に何度かやる機会があって、スポーツチームのコーチの1人がマインドフルネスの可能性を信じて、私に試合の前に瞑想誘導をしてくれと言ってきたんです。それから、毎日やるようになりました。試合の前はもちろん、試合中もベンチに待機します。試合中に「ミドルトン先生。お願いします!」と呼吸を整えにくる生徒も現れるようになったのです。ある時、自分の思うようなプレイができなくて怒っている生徒がいました。私はその生徒に呼吸瞑想を誘導して、心を落ち着かせました」

――アメフトチームには2年間マインドフルネスを指導したのですよね?

「そうです。今はレスリングとガールサッカーのチームを中心に教えています」

――アメフト部を2年間教えたそうですが、2年間で生徒たちはどのように変わりましたか? 

「マインドフルネスを必要としてしている生徒がいて、マインドフルネスを教えて欲しいという生徒がいます。同時にマインドグルネスはいらないと思っている生徒もいます。チーム全員を集めてマインドフルネス瞑想をやっていて、やりたくない人はただ静かに座ってもらっていましが、上手くいかなかったので、今はやりたくない生徒は部屋から出て行ってもらってます。アメフトチームは12人だけですが。ただ、試合の前には全員でやります。なぜなら、みんなナーバスになっていて、マインドフルネスをやることによって、気持ちが落ち着くからです」

――生徒たちのプレイは変わりましたか?

「コーチはとても変わったと言ってくれています。我々のチームは今年、チャンピオンシップ(沖縄以外の日本と韓国の米軍基地に所属する学校とアメリカンスクールの地区大会)で優勝しましたが、去年は4点差で負けてしまいました。コーチはマインドフルネスがなかったら、去年はもっとひどい成績だっただろうと言っていました」

――初めて彼らが変わったと気づいたのはいつですか?  

「私から見てというよりは、生徒自身が自分がどう変わったと感じるかアンケートを取ってみたら、感情のコントロールができるようになったと言っていました。生徒たちが自分でベンチの端っこで座ってマインドフルネスをしている姿なども目にするようになりました。それを見たときは、とても嬉しかったですね」

――キャンプ座間の生徒たちは、何も疑いを持たずに理解して、マインドフルネスの練習をしましたか? それとも、やってもらうまでに説得しなければいけなかったですか?

「それぞれのチーム向けにパワーポイントの資料を作りました。リサーチをして、それぞれのスポーツのプロ選手でマインドフルネスを実践している人を探し、その資料に入れたのです。バスケチームの子たちを説得するのが一番難しかったので、レブロンジェームスがやっているのよと言って説得しました。資料ではナーバスになると身体にどんなことが起きるかなど医学的なことも説明しました。受け入れてもらうために、教育したって感じですね(笑)」

――どうやって生徒たちにマインドフルネスを続けるモチベーションを持ってもらいましたか?

「特定の教義を強制することはできないので、よく眠れないという生徒がいれば、一緒にボディスキャンをやったりしました。または、テストの前にナーバスになっている生徒に呼吸瞑想を教えました」

――体の動きを使ったアスリートのためのマインドフルネスの練習があれば教えてください。

「フィールドで歩く瞑想などはやっています。去年、ガールサッカーチームとヨガをやったのですが、残念ながら彼女たちにはあまり響きませんでした。マインドフルストレッチングもあまり好きではなかったみたいです。1日が終わる頃には彼女たちは精神的にも疲れていて寝てしまったり…」

――マインドフルネスでと達成したい目標などありますか?

「マインドフルネスには凄く情熱を注いでいます。学校でマインドフルネスを教えるのも好きですが、外でもアスリートと何かマインドフルネスを使った取り組みができたらいいなと思っています」

カルメン・ミドルトン
特殊学級教師 / アスリート専門マインドフルネスコーチ / インターナショナルメンタルゲームコーチング協会認定メンタルゲームコーチ

Text by 松田敦子

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